第5回:居酒屋のメニュー設計と原価管理【福山版】
第5回:居酒屋のメニュー設計と原価管理【福山版】
居酒屋経営で「黒字か赤字か」を分ける最大の要素は、
立地でも、内装でもなく メニュー設計と原価管理 です。
特に福山では、
- 高級すぎると動かない
- 安すぎても利益が残らない
- 酒と料理のバランスが悪いと回転しない
という地方都市特有の難しさがあります。
今回は、
福山で実際に成立しやすい居酒屋の数字感をベースに、
- 原価率30%の考え方
- 利益が残りやすい酒と料理
- 福山で“現実的に動く価格帯”
を整理します。
1️⃣ 原価率30%は「全体平均」で考える
まず前提として、
全メニューを原価30%にする必要はありません。
居酒屋経営で見るべきなのは
👉 **「全体原価率」**です。
✔ 福山の居酒屋で多い目安
- 料理原価:28〜32%
- ドリンク原価:18〜25%
- 店舗全体平均:30%前後
つまり、
- 原価が高い料理があってもいい
- その分、酒でしっかり回収する
この考え方が基本です。
2️⃣ 原価率30%を作る「メニュー構成」
原価率を安定させる最大のポイントは
メニュー単体ではなく、構成です。
✔ 理想的な料理構成(例)
- 高原価ゾーン(35〜45%):
刺身盛り、肉系メイン、原価訴求メニュー - 中原価ゾーン(25〜30%):
揚げ物、焼き物、定番つまみ - 低原価ゾーン(15〜20%):
枝豆、冷奴、漬物、〆ごはん
👉 高原価メニューは「集客用」
👉 低原価メニューは「利益回収用」
この役割分担を意識すると、
自然と全体原価が30%前後に収まります。
3️⃣ 利益が残りやすい「酒」の考え方【福山編】
福山の居酒屋では、
酒で利益を作れない店はかなり苦しいです。
✔ 福山で動きやすい酒ジャンル
- ハイボール(最重要)
- レモンサワー・定番サワー
- 生ビール
- 地酒(広島・岡山中心)
- 芋・麦焼酎の定番銘柄
特に重要なのが
「難しすぎない酒」。
こだわり過ぎると回転が落ち、
置かなさすぎると客単価が伸びません。
4️⃣ 福山で“実際に動く価格帯”
これは、福山市内の居酒屋で
比較的失敗しにくい価格帯です。
✔ 料理価格の目安
- つまみ系:380〜480円
- 定番料理:580〜780円
- メイン料理:880〜1,200円
- 刺身盛り:980〜1,480円
✔ ドリンク価格の目安
- 生ビール:580〜680円
- ハイボール:480〜580円
- サワー:480〜550円
- 日本酒(1合):680〜980円
👉 高すぎると「続かない」
👉 安すぎると「儲からない」
“ちょっと高いが納得できる”
このラインが、福山では最も安定します。
5️⃣ メニュー数は「多すぎない」が正解
開業時にやりがちなのが、
メニューを増やしすぎることです。
✔ 開業時の目安
- 料理:30〜40品
- ドリンク:20〜30品
理由は明確で、
- 食材ロスが増える
- 仕込みが回らない
- オペレーションが崩れる
👉 売れるものを磨く方が、数字は安定します。
6️⃣ 福山の居酒屋で生き残るメニュー思考
福山は、
- 常連比率が高い
- 口コミの影響が強い
- 「また来たい理由」が重要
というエリアです。
そのため、
- 毎回頼まれる定番
- 店の顔になる一品
- 酒が進む仕掛け
この3点を意識したメニュー設計が、
長く続く店を作ります。
まとめ|第5回のポイント
✔ 原価率30%は「全体平均」で見る
✔ 高原価と低原価を意図的に作る
✔ 酒で利益を作れない店は厳しい
✔ 福山には“動く価格帯”がある
✔ メニューは数より完成度
次回は、
第6回:人が集まる居酒屋の採用・教育・定着【福山の現実】
を扱うと、開業後のリアルな悩みに直結します。
***** つづく *****

